arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

光るずん子さんアクリルフィギュア、テストカット3

いつまでテストカットなんだよ!(怒)ってな心になっています。最近テストカットしたブツが家に散乱しカミさんが怒り心頭怒髪天を突く予想が僕の脳裏をかすめます。いやここいらが最後ですって!

 

こちら、つぎのエントリで作る、ラーメン組さんの根付と一緒に作っています。一緒にご覧ください。

arcanum.hatenablog.com

 

先日ハードオフから購入したこの「コードリアライズ」という作品のアクリルフィギュアですが、このキャラクター部分、アクリル部分をずん子さんで自分なりに作ってみましょうと言うのが今回。 

arcanum.hatenablog.com

 

最近の光るフィギュアはこんな感じでキャラクターはプリント、その周りに彫刻を施して光らせても楽しむみたいですね。「光る アクリルフィギュア」で検索するとそう言う商品が見えます。

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コードリアライズが裏面にキャラクターをプリント、おもて面に線など光る部分を彫刻しているのにたいして、自分の技術ではこれができないので、プリント、彫刻とも裏にします。

これだけを彫刻&プリントするのでは施設代だけでバカにならないので、他のものもやりましょう。先日作ったこちらですが、キャラをプリンタで印刷した場合どうなるか?についても作ってみて検証します。

arcanum.hatenablog.com

 

キャラは前回ずん子さん、きりたんでしたので今回はイタコ姉を。プラスして大江戸ちゃんこですね。ちゃんこ可愛い。ににこ先生、もっとちゃんこ成分プリーズ。ポイントは、イタコ姉は単純に印刷。ちゃんこは最近の光るフィギュアのように絵の周りに彫刻をほどこしてみます。

 使うアクリル板は前回使ったもので家にあった半端な板を使うのですが、上の物を切ってもまだ余るので洛天依のアクリルフィギュアも作ってみましょう。洛天依はにゃんにゃん歌ってていいぞぉ!

 

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これを実際に彫刻して切ります。切る場所はいつものFablab仙台さんです。

fablabsendai-flat.com

 

切っています

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こんな感じで切れました。

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 光らせてみてもまだ魂が入っていないようです。寂しいですね。予約やデータ整備の都合上、切る日とプリントする日は別なのでこの状態がものすごくストレスです。は、、はやく、、印刷してぇ・・・ってなってます。

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これをプリントする際、手際が良いように固定して持っていきます。使ったのは4mmのマスキングテープです。こうすれば現場で慌てる事なく、速攻で印刷できます。

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印刷中。色がとても薄く感じますが、この印刷の後、押さえの白でマスク印刷をするとはっきり見えるようになります。

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とてもいい具合に印刷できました。きゃーーー!Fablab仙台さんで一人悦にひたるのですよ!は。。早く帰りてぇ!!

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家に帰って家族が寝静まったら出して喜びます・・・む、、息子や、、、そんなとーちゃんを見て幻滅しないでくれ・・・

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とてもいいでしょ?晩酌が進みます。

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え?え?え?悲劇が!よく見るとマスキングテープ跡が残っている!これはダメだ、、ただ、布でゴシゴシ拭いたらなんとか取れたのでセーフ・・・ううう。。。(涙)

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暗くして光らせてみます。予想通り。もう少し彫りをおとなしめにした方がよかったかもしれないが・・・尊い。。。

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コードリアライズのフィギュアを光らせる時もわかっていましたが、印刷部分は下のLEDの色の影響を受けます。これも良いのだろうと思いつつ。 

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 光るフィギュアについて

 

 イタコ姉です。なかなかいいですね。背景がちょっと干渉してますね。ここは試作なのでイタコ姉用の背景も作る予定です。(今回は彫りのキャラじゃなくプリントキャラがどう見えるか?ですので)

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 ちゃんこです。こんな風に印刷できました。これだけで尊いです。キャラの周囲をよく見るとぐるっと線が彫ってあります。見えます?

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ん?これいい!とてもいい!キャラの周りの線が強調してる・・

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これ、背景とかいらない!と思ってこんな感じに。写真ではわかんないけど、とてもいい!これいいな!

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暗くしてみます。た、、、尊い

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この3層構造にした不思議な立体感!

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イタコとちゃんこを比較して感じたのは、キャラの周りに線を彫る場合は、前景、背景は不要。あっても背景かな?なので今回は前景、背景がありなので、イタコ案が良いとなります。

 

洛天依

 中国のボーカロイド(あちらではバーチャルシンガーと言うらしいです)です。これを知ったのは、中国の伝統的な竹笛という楽器で洛天依の曲を吹いて見た系の動画を見てから、しらべていったらこのキャラクターに行き当たったと言う事です。その曲の題名を検索してると歌ってる曲もあり、え?これ、、ボカロ?中国にもボカロがあるんだ、、、ってなって知ったのです。

いやね、、中国語なんてさっぱりわからないし、歌ってるの聴いててもさ、、英語以上に何言ってるのかわかんねぇ!!ってなるんですよ。でも、、、なんか可愛い、、、中国語がにゃんにゃん聴こえる。。。うは!かわいい!ぞっこんじゃん!

杜コミでも大きめのアクリルフィギュアでも持って行こうか?

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しかしいつも思うのだが、、、

 

この綺麗さが写真で伝わらないのが悔しい!

 

正直アクリルフィギュアを作っていて一番コストがかかるのは、彫刻なんですよね、、大きめのフィギュアをカットしたとしてもそんなに時間はかからない。例えば大きめのフィギュア印刷して5つ6つ作るのと、彫刻で2つか3つ作るのはコスト的には同じ。

キャラを彫刻して光らすのは自分の趣味ですが、コードリアライズのアクリルフィギュアやネットで検索した限りでは、キャラ部分はプリントするのが好まれているのかもしれません。みんなの欲しいものと僕の欲しいものは矛盾している・・・悲しい

 

さて、ずん子さんは杜コミ3では展示オンリーの予定です。ぜひ見にきてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光るずん子さんアクリルフィギュア、テストカット2

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こちらの続きです。

 

 

arcanum.hatenablog.com

 

前回出してみて、

 ・彫刻パワーが強い

 ・線が細すぎ

 ・1mmへ彫刻は反りが発生するので不向き

 ・台座がしょぼすぎる。アクリルを載せる部分が不安定

 

など色々反省点があったのでそれを踏まえ作り直し。市販の台座もこんな感じのを見つけましたので。。

 

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0188S4LIC/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1

 

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これ、こんな感じで上に台座部分を鏡面アクリルを載せてしまえばいいんだなと言う事で。これがプランAです。こんな感じです。

 

https://twitter.com/acryl_tatsujin/status/973549812481052672

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あと、やっぱり台座は自前で作った方がいいのでは?という疑問もあり、こういうのも図面つくってみた。プランBです。

 

LEDテープを仕込むものです。実は原価計算してみると金額的には上記の市販台と同じコストになるだろうなんだけど、作ってみないことには始まらない。(結局作りたいだけ)

 

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絵は前回のを使います。ただし、市販台の大きさに合わせてもうちょっと拡大して使います。また、背景をつけるのがとてもよかったので今回は前景と背景をつけてみました。つまり1作品あたりアクリル3枚構成です。下記は3枚合わさった感じになります。

 

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 これは次点。最近ずん子さんは和柄が似合うと思い、前景として竹はどうか?と思い作ったものですが、、、速攻でボツりました。 

 

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 で、切ってきました。場所はいつものFablab仙台さんです。

 FabLab SENDAI – FLAT – Design studio and Maker space in SENDAI

 

 

プランA

これを組み立てていきます。

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そしてできたのがこちら。なかなかいいですね。時間が経つと光の色が変わっていきます。

 

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こんな感じにキャラを前景、背景でサンドイッチにします。立体感を出します。

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きりたん入れてみました。緻密な背景がキャラを立てますねこれ・・・

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プランB

 

組み立てるのめんどくさ・・・

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作ってる途中。アクリル接着剤めんどくさいので両面テープでくっつけていきます。これもまためんどくさい(笑)

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さてプランBですが、 穴がギチギチすぎて入らず。とりあえず斜めですがこんな感じになります。多分ですが黒のアクリルは透明よりレーザーの入りが悪いので、切れても透明より溶ける部分は少なくタイトになってしまうのではないかと。0.n mmほど大きくする必要がありますね。ただ、光の量がプランAよりも多く、とてもいいことだけは確かです。

 

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どっちも

 

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プランBはLEDが強くて見ていて気持ちが良いのですが、市販の台のほうが見てくれはいいですし、安定感など置物としてもいいですね。こちらで2020年1月26日向けで量産してみましょう(と言っても10個も作れませんが、、、3姉妹それぞれ3体ぐらいずつ)量産しても彫りが高価なのであんまり価格を落とせないというのが悩みなのですが・・・

 

 つぎはUVプリンタを使った光るアクリル台の予定です。

 

光るアクリルフィギュア研究:市販品「コードリアライズ」という作品の研究

ハードオフにたまに行くけど、ホビー関連は最近はホビーオフというものに分かれて売っている。自分、あのガラクタ売ってたときのハードオフの方が好きだったんだけどなぁ「お、この部品何に使うんだろう?」とか「おぉ!MSX発見!」とか思いながら回るのが好きだったといつも思いつつ・・・商品の価値なんざ知らん!って感じのハードオフは無くなったんだなぁと・・・空を見て昭和を思い出す。

 

そんな中でこちらを購入。市販品のアクリルフィギュアですが、ちょっと変わっていて、光るアクリルフィギュアなんですね。最近気づいたのですが、アクリルにキャラクターを印刷するだけじゃものたりず、LEDで下から光をあてて見せると言うものが売ってるんですね。これもその系統で、キャラクターの周りにはアクリル彫刻が施してあります。キャラクター以外の彫刻が光って綺麗と言う寸法ですね。

 

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自分、以前、UVプリンタに印刷したものを光らせてみて、あんまりよく無いなぁってのは経験あるので、この手の商品のキャラクターは光るのか?それとも綺麗に見えるのか?ってのが疑問だったんですよ。なので自分で作ってみるのは避けていた。

 

 ちょっと参考にならんかもだけど、こんな感じで、あんまり綺麗にはならないと言う認識。

arcanum.hatenablog.com

 

正直このキャラクター、知らない。コードリアライズと言う作品のルパンと言うキャラクターらしい。

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こんな感じで台座に刺す部分は大きく、ザクっと刺さってました。あと、刺す部分にスリットがありますが、さした時にカチンっとなるので抜けないように対策を施してあるのでしょう。

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印刷は当然裏側、めずらしくアクリルの彫刻が表側で、みてると不思議な感覚。キャラクターがちょっと沈んだ感じに見える。これ、買う前から不思議だったのですよ。買う前はキャラクターの部分だけアクリルが窪んでるのかな?って思っていたのですが、単純にキャラクターの周りに彫刻があるのでキャラクター部分が窪んで見えるって形でした。不思議〜

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点けてみます。あれ?以外と綺麗。キャラクターははっきり見えるし光も綺麗。こう言うのもいいかもね。ただ、キャラクターがLEDの色に引っ張られてしまいますね。

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色は数種類あって、下は一部。手前のボタンをカチカチ押してると変わります。電源は付属のUSBケーブル。

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しかも点滅オプションもあったりする。以外と派手に光る。


コードリアライズという作品のルパンというキャラクター


んで驚いたのが、ボタンカチカチしてればそのうち消えるのかな?と思っていたら全然消えないの、、しょうがなくて電源ケーブル引っこ抜くんだけど、まだ光ってる!お!お!おまえ!ホラー映画のなかなか死なない奴か!って思ってしまった。バッテリー持ってるのですね。。。

さて、色々と気づきはあったわけですが、高機能な台座がお安く手に入ったと思えば何か作れますね・・・この手の台座って台座だけ売ってないのですかね?

 

 メモとして、各種寸法。実寸なので微妙に違うけど

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「アメリカ人のみた日本の死刑」を途中まで読んで暗澹とした

 

アメリカ人のみた日本の死刑 (岩波新書)

アメリカ人のみた日本の死刑 (岩波新書)

 

 

本屋で本当にふと手にとってタイトル買い。西洋人から見た日本の司法制度が中世以下であるといういたるところで言われる認識を再確認し、心が折れそうになり、途中で読むのをやめた。こんな感じ。

 

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本書はタイトルが死刑と言うあんまり考えたくない制度を切り口に、日本の司法制度がいかに異常性があるかについて、先進国では日本以外では唯一、死刑制度が存続しているアメリカとの比較で論じています。

 

まず、アメリカでは死刑判決は特別なものだと言う、それに対し日本の場合裁判において通常の判決と死刑判決は分けられていない。主文、被告をxxに処す、みたいなので全部同じってこと。ではアメリカでは死刑判決をする場合どんなプロセスがあるのだろう?

  • アメリカでは有罪、無罪の判断、刑量の判断は別々に行う
  • 軽量の判断時に死刑が妥当な場合はスーパーデュープロセス(超適正手続)という仕組みで行われる(以下、スーパー〜の内容)
  • 死刑判決の裁判員は、裁判官から刑罰の指針として「荷重する要素、軽減する要素」の指示がある
  • 死刑判決を受けた場合、被告の意思に関わらず上訴される
  • 上訴された上級裁判所では、量刑に不適切な格差がないか、均衡審査が行われる
  • 死刑判決には陪審員12人全員の同意が求められる

ここまでの重いプロセスが行われ、なおかつ死刑になった者が刑に処される。一方日本ではどうだろうか?裁判自身は公開であろうが、プロセス自身は非公開で行われる。

 

アメリカではこれだけ重いプロセスで死刑判決を運用していても必ず誤審、冤罪は発生し、最終的には

「死刑制度を構成に適正に、そして誤りなしに運用するということは不可能である」 

 と言う結論に達している。p47。

 

ネットでは某国の裁判が国民感情により決まる、と言うのを笑い者にしているのを見かけるが、自分はつくづく思うのだが、この周辺の国々はいたるところで似ているんだよねと、この本で死刑制度について論じる際、被害者の意見が量刑に重い影をおとしてるとあり、それは司法に感情を判断に入れている、と言う事の現れでもあり、死刑制度でそれが見られるというのは他の裁判でも見られると言う事だろう。

 

死刑制度を適正に運用しようとして、できないと言わしめたアメリカと異なり、日本の死刑制度は国民感情の現れなんだろうなぁと。死刑は国民からの復讐なのだろうと。

 

実際問題アメリカは死刑制度があるが、死刑制度が廃止された州もある。変わってきているのだろう。本書の文脈からは、死刑制度は欠陥制度であり、廃止すべきだ、(根底には推定無罪のような被告人の利益があるのだろうけど)なのだし、アメリカもそう変わりつつある。

 

じゃあ日本は?と言われると、それ以前に本書を読むと感じるがよく日本の人権や司法制度は中世並みと言われることがあるが、そっからじゃぁなぁ・・・と暗澹とした気分となるのである

 

 

 

「日本軍兵士ーアジア・太平洋戦争の現実」を読んだ。兵士230万人の死亡のうち大多数は自殺を含む餓死

 

日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実 (中公新書)
 

 

著書の冒頭で知ったが、恥ずかしながら戦争中人亡くなった兵士の方の人数は正確な数字は覚えていなかったが230万人だそうだ。民間人を含めると310万人ほど。

 

ja.wikipedia.org

 

 

その230万人の死について本書ではどのような死であったかを種々の書籍の引用をまじえ紹介する。

 

まず、太平洋戦争は1941年から1945年8月までで実際には4期に分けることができるそうだ。

  • - 第1期: 〜1942年5月/戦略的攻勢期
  • - 第2期: 〜1943年2月/戦略的対峙
  • - 第3期: 〜1944年7月/戦略的守勢期
  • - 第4期: 〜1945年8月/絶望的抗戦期

その中でも死者数で見ると、1944年8月から終戦までの1年間で9割の死者数だそうだ。この数字はどこから出てきたのだろうか?

 

実は日本政府は年次別の戦没者数を公表していないし新聞社からの問い合わせにもそのようなデータの集計はない(データを取っていないと言う事にものすごく驚きなのだが)と言う回答のなか岩手県だけが、年次別の陸海空の戦没者数を公表しており、その数字に民間人を含めて当て込むと得られたと言う。

 

では絶望的な抗戦を行う際、9割の死者が出たのであろうか。多分、戦争のイメージは自分もそうであるが、みな戦闘で死んだ、と言うイメージがある。戦争の終わりたった1年で200万人ほどが玉砕のように敵に突っ込んで言ったのであろうか?

 

本書を読み進めるとそのイメージは崩れ去る。終戦前1年間で死亡した兵士の9割、200万人ほどのうち、戦闘で亡くなったのは3割程度、あとの7割は自殺、病死、他殺、などである。

 

じゃぁ3割程度の兵士は健康的に戦ったのだろうか?それも怪しい。本書によると、例えば10ページでは、戦時中の兵士の歯について言及があり、兵士の7〜8割は虫歯や歯槽膿漏があったという。歯を磨く余裕さえなかったとのこと。歯を食いしばるって表現があるけど、戦闘時に歯が痛かったら十分な力など出せなかったろう。

 

兵士達は劣悪な環境のなか、目的の戦闘までもこぎつけず、自殺や他殺といった本来とは別の原因で死亡していると言うことである。

 

例えば自殺であるが、後尾収容班、落伍者捜索隊、である。後尾収容班は、退却の際、歩けない落伍者を最後尾で収容する班、ともイメージが取れるが、実際には、歩けない落伍者を最後尾で自決を勧告し強要すると言うもの。落伍者捜索隊も同じく落伍者を創作し、自決を強要すると言うもの。

 

また、よくドラマで見る、古参兵による下級兵へのいじめであるが、これも凄惨を極めたらいしい。故水木しげる氏も「ラバウル戦記」と言う本のなかでよく古参兵に殴られたと言う描写があるが、新参兵が殴られて、部隊の中で安全を確保できず、衰弱死していくのである。死亡したとしてもそれは病死や名誉ある戦死としてあつかわれるなど。

 

 

こういった現実について軍の上層部は認識していたのだろうか?ここでも日本軍のイメージは、「精神力だ」を連呼するだけで何もしなかったように感じるが、本書によると、先の歯の件に関しては認識していたようだが、何もできなかった(なにもしなかった)ようだ。

 

上等兵によるイジメに関しては、不適合者がそのような報いを受ける、それによって精神的に成長すると言った事だそうだ。それによって不適合者がいなくなると言う側面もあるとのこと。それにより自殺や他殺が起き、実際には問題にならず戦病死(戦闘で戦った者)として扱われる。どこの相撲部屋だよ

 

読んでるとね、だんだん腹がたってくるよ?終戦の時期になると日本兵たちは無駄死にだったのか否か?といった議論がよくみられるが、戦闘が目的とするなら(これも変な言い方だけど)大多数の兵士達は無駄死にだったと言う事だろう。戦闘までこぎつける事ができず、飢えと乾き、自殺や他殺により死んでいく。大事なはずの兵士が無策のため水をザルに汲もうとするように抜けていくように死んでいく。

 

そのほか、本書では直接の死の原因ではないが、装備や武器、医療など兵士を支える部分からの現実も書いている。本書を読むに、兵士の命は枯葉よりも軽いのである。よく言われるように日本は負けるべくして負けたと言うのがよくわかる。

 

 

 

イスラム教の論理、を読んだ。衝撃だ!

 

イスラム教の論理 (新潮新書)

イスラム教の論理 (新潮新書)

 

 

以前読んだ「イスラーム主義」と言う本ではイスラム原理主義などの過激な思想が取り沙汰されるがそれはイスラム教の一部である、と言うことはわかった。

 

http://arcanum.hatenablog.com/entry/2019/01/23/192950

 

その流れでこの本を読んだが、衝撃的だった。まず、西洋の論理にドップリつかってしまった日本人には価値観が全く異なるなぁと。正直その考えは理解できないし、容認もできない。(個人的な感覚であるけど)過激な思想はその一部であるどころか、それは容認されるものとして書かれている。

 

先のイスラーム主義、では過激化していく過程としてはまず、

- 国内でコーランの解釈で過激化

- 西洋による植民地化による西洋思想の流入

- 国内が西洋化したことによる迫害

- 国外から信者へのアピールによる過激化

 

と、歴史的な観点で書いていたが、本書ではイスラム教徒としてこの過激な行為はイスラム教の教えを実行するというこで批判はできない、容認される、と言うもの。その辺がクルアーンコーラン)の中の一節などを引用し説明する。

 

今はキリスト教が世界のマジョリティであるが、2100年あたりにはイスラム教がマジョリティとなる、と言う統計もある。(本書にも記載があるが)そうするとこの本で書かれているようなイスラム教の考え方、理論もマジョリティとなっていくのだろう。

 

そのテストケースじゃないけど未来をいち早く見ることができるのが本書でも触れていたがインドネシアなのだろう。国内のイスラム教徒がマジョリティ化して政治、国内の法が整備されていく。その様子が伺える、日本も労働力として簡単に移民を語る感じがするけど、一歩間違えばこんな感じになるんだよねと。薄氷の上を歩く感じなのだろうが

 

日本人には異質すぎる考え方だなぁと思いながら読んでいた。

 

参考: 

イスラーム主義――もう一つの近代を構想する (岩波新書)

イスラーム主義――もう一つの近代を構想する (岩波新書)

 

 

 

光るずん子さんアクリルフィギュア、テストカット

1月にある杜のコミフェス、また出してみたくて登録したのですが、今回は何をしようかと思いつつ、やっぱり自分のアイデンティティは光るアクリルフィギュアだなぁと思い、テストカットをやってみました。社会人になるとね、色々と忙しくて時間があるなぁなんて思っていると当日になっちゃうのです。

 

moricomi.info

 

今回は台座は市販の物を使おうと思い、Amazonでこんなのを探しました。結構安いですね。これでアクリル部分を載せてもだいぶ安く提供できそうです。前回は楽しんで、可愛がっていただければ良いかと手製の台座も全て混みで出してしまい、大赤字になっていたので、、、

 

アーテック LEDレインボーライト

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B004X406OO/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

 

アーテックと言うメーカーはみなさん小学校の時などに図工の時間にお世話になっていたりするかもしれませんね。図工で使う教材なんかを販売していたりします。 

 

大きさは50mm前後の絵をレーザーで彫刻。過去に作ったデータがあるからへっちゃらさ!と思ってずん子絵フォルダを漁ったのですが、、、昔作ったデータって結構まだ慣れていない時に作ったデータだったので、あんまり出来がよくない・・・と言うことで今回用にデータをフルスクラッチしてみました。それがこちら

 

ずん子さんは髪の線が彫れてくれるかを見る必要があります。 データは拡大縮小できるんでしょ?と言われそうですが、実際にはレーザーの限界があるため、その材料の大きさを加味してデータを作る必要があります。

 

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きりたんですね。うん、、かわいいです。

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イタコ姉です。イタコ姉は白い部分が多いので非常にデータ作るのが苦労します。これも線が細いかなぁとか思いながら作りました。特におめめは苦労したのですが、、、これ出るかなぁ・・・

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台座に適合するアクリル板は4mmといつも使ったことがないもので面食らいましたが、今回はテストカットと言うこともあり、4mmに出力するのと、3mmと背景板1mmに出力すると言うパターンでやってみます。

 

これをFablab仙台さんで出力します。当日は結構な方がいらっしゃってて、仕事でやっている人が多く、その中でモニタにずん子をデカデカと出したりと、どう見ても異様だろこの人・・・と思われたのではないでしょうか?こんな感じで出力されます。(動画は9倍速です)

 


ずん子さん光るアクリルフィギュア、彫刻

 

 

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ずん子さん、問題の髪の線が出ているのでホッとしています。 

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4mmの作品

 

4mmはずん子さんとイタコ姉です。これもちょっと工夫していて、ずん子さんは、キャラクターのみ。イタコ姉は、背景も一緒に彫刻です。

 

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あれ?結構潰れたみたいですね・・・だいたい最小で0.1mmぐらいの幅もありますが、結構その辺が潰れたみたいです。レーザーがHAJIMEでやったと言うのもあるのかもしれない。イタコ姉は白すぎるのですよね・・・結構難しい。

 

気を撮り直して、ずん子さんです。

 

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こちらは微妙な部分はありますが、結構うまくできたみたいです。ちょっとデータの手直しが必要。

 

 3mm+1mm背景

 

さて、4mm板なんか知るかよ!ってはじめ考えたのはいつも使ってる3mm板にキャラクターを彫刻して1mm板に背景を彫刻すればなんと4mm!と言うことで、3人出してみました。

 

こんな感じでキャラと背景を分けています。

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先ほども書きましたが、イタコ姉は白すぎて写真じゃ潰れたようにしか見えませんね・・・本当はもっと綺麗なんですけどね。写真じゃ伝えられないと言うのが悲しいですが。

 

つぎにきりたん。

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なかなかいいですね。これも潰れてますが・・・

 

最後にずん子。ずん子さんはちょっと凝って、和柄で埋め尽くしてみます。これは亀甲模様と言います。

 

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ちょっとわかりづらいかもしれませんが、これはいい!キャラクタと背景はたかだか1mmしか離れてないのですが浮き上がって見える。

 

もうちょっと見やすくしたのがこちら。なんかいいですねこれ!

 

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改善点

 

彫刻データはもうちょっと改善する点があります。単純化と線幅を太くすることかな・・・

 

2枚重ねる場合、意外と不安定になるのですよね。。そのため2枚がガッチリ合わさるようにスリットで結合させたりする必要があるかもですね。

 

イタコ姉もきりたんも背景と別れている割にはあまりよく見えないのにずん子さんがよかったと言うことは、背景はガッツリ描いた方がよいということでしょうか。

 

4mm板も3mm+1mmのケースも台座に据え付けるとちょっとガクガクと動いてしまい、これも改善点の一つですね・・

 

先にも書きましたが、スマホで撮った写真では綺麗さが伝わらないのが悔しいですね。