arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

思い出が壊れていく

 実家の前はたんぼや畑で子供のころから遊び場だった。春はオタマジャクシや小さいカエル。夏は小魚、秋はイナゴとカマキリ、冬は積もった雪の上を歩いたりと実家の周りというのは子供の頃の思い出がある。


 そのたんぼがこの前行ったら駐車場になっていた。正確に言うと駐車場造成中。母からは聞いていたけど実際に変わったその姿を見るとだんだんこう思えてくる。「思い出が壊れていく」ちょうどその話を聞いた後に実家のまわりを写真で撮っておいたけど、さっき偶然別アングルで昔とった家の周りの写真を見た時に「あぁ、世の中には変わらないでほしいって景色もあるんだなぁ」って感じた。


 自分の知らない都会はどんどん変わっていっていいさ。でも変わらないって選択肢もあるんじゃないかい?父は実家の周りが変わり始める前に他界したからいいけど、この先どんな風になっていくんだろう。子供がまだ小さいけど、物ごころついた頃に話すんだ。「この辺一帯はたんぼだったんだよ。とーちゃんはこのたんぼでいろいろ遊んだんだけど、もう無くなってしまった。」


 地方都市のベッドタウン化しつつある実家のある町は昔のへんぴな田舎からどんどん便利な街へとかわりつつある。でももう一度言うけど「変わらないって選択肢もあるんじゃないかい」見慣れた景色が変わりつつあるって実感した。