arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

車の個人売買の件について

 とりあえず、このエントリに追記していきたいと思います。

 自分の車を売るためにいろいろネットで調べたりしたのですが、あまりいいサイトなどを見つけることができずに右往左往したので、自分が今回経験した事をココにまとめていきますが、ここでは一時抹消登録をした車(ナンバーを陸運局に返還した車)を対象にしたいと思います。


 車検を受けようか受けまいか

 車を売る場合、車検のあるなしは重要なファクターになります。但し、売る時期により車検が近かったりすると、車検を受けてから売るか、受けずにそのまま車買取センターなどに持っていくかになります。その場合、車買取センターなんかは車検の時期から買い叩くことも予想されますので、あせらず一旦ナンバーを返還することをお勧めします。つまり、一時抹消登録です。


 一時抹消登録

 これは、陸運局にナンバーを返還することです。いわゆる廃車手続きに当たります。もちろん公道は走れなくなります。コレを行うと、申請時に提出した「車検証」の変わりに「一時抹消証明書」と言うものが発行されます。これが、いわゆる「車検証」の代わりとなりますので、大事に保管してください。これは、次にもしあなた、もしくは買主が公道を走るように申請する際や、売ったあと所有者を変更するのに必要になります。


 自分が一番悩んだのは、車の車検時期が近いけど、車検を受ける金額も惜しい。だからって車買取センターに持っていって買い叩かれて終わりにするのも嫌だったということです。幸いにも知人から「一旦廃車にしたら?」と言われ、なるほどと思いました。


 注意としては廃車手続きは2種類あります。

 上記でも書いた、陸運局にナンバーを返還するだけが、一時抹消登録。これは、再度公道を走らせる事ができる手続きです。これに対して永久抹消登録、これが一般にイメージする廃車手続きで、一旦手続きしたら二度と公道を走らせる事はできません。(これは解体業者に解体してもらった後の手続きなので、もとより車自体がなくなってしまいますが)


 自分は一時抹消登録を行いましたが、コレを行うと、4月に発生して支払った1年分の税金が月割りで帰ってきます。手続きには大体2,3ヶ月かかるようで、最寄の税務署から、還付金の書類が送られてきます。お金の換金は税務署指定の銀行でできるようです。申請は誰でもできますが、行政書士に頼めば5000円程度の費用がかかります。


 一時抹消登録後の所有者変更

 車を売った後などに、一時抹消登録をしたまま、所有者のみを変更します。これは書類上の申請なのですが、上記で取得した「一時抹消証明書」が必要になります。行政書士を頼む場合、これは5000円前後の報酬料がかかります。自分の場合、確実な方法をとりたかったので迷わず行政書士にお願いしました。この際必要な書類は、委任状(売主、買主の各1通)、印鑑証明書(売主、買主の各1通)です。行政書士は2人に委任されて申請を行うって寸法ですね。


 個人売買では、買主から「自分で所有者変更を行いたい」と言う旨のメールがよく来ます。この際、相手側に委任状と自分の印鑑証明等の重要書類を渡す事になり、非常に危険です。費用が安くなるのは分かりますが、5000円程度で買える安心と思って行政書士に頼む方が(自分では)無難だと思います。また、こちらが費用を負担するのであれば、相手方も納得すると思います。(ココで何故か納得しない人って言うのは何か別の意図がある人ではないのかい?)


 ここで注意なのですが、一時抹消登録後の所有者変更を行うと、登録証の所有者はまだ変更されません。登録証下にある備考欄に所有者が変わった旨の明記がなされるので、これで所有者が変更されたと言うことになります。


 売買契約書

 自分が車を売った方は非常に良い方だったので、問題ないのですが、なるべく売買契約書を交わすことをお勧めします。売買契約書自体は行政書士に頼めば10000円前後で作る事ができます。もちろん書き方を知っているのであれば自分で作ることもできます。


 契約書を交わす事を勧めるのは以下の理由によります。(今回は本当に良い方だったので必要なかったのかもしれない。)特に以下にあげたのは行政書士さんに気づかされたものです。

  1. お互いの条件をハッキリさせられる。
    1. どの状態で引き渡せばよいのか、相手の責任範疇はどこまでか(自分の責任範疇についても)また、かかる費用をどう按分するのかなど、グレーゾーンになりがちな部分をハッキリさせられます。
  2. 瑕疵担保責任について、ハッキリさせられる。
    1. 売って終わりではなく、売ったあと何かあった場合の対応をお互いにどうするか決めます。通常のお店で売っている商品のように、何ヶ月か補償をつけるのか、あくまでも現状引渡しで終了するのかをハッキリさせられます。

 契約書を作る場合、民事紛争になった場合の裁判所まで指定します。これは、何かしらの紛争に巻き込まれた場合に、訴える裁判所は通常相手方の最寄の裁判所となるため、契約書で自分の最寄の裁判所で行う事を明記するものです。最寄の裁判所になるのでこれにより少なくとも心理的に負担が軽くなります。


 仮ナンバー取得

 一時抹消登録後の所有者変更を行った後は、仮ナンバーを取得して車を車検場まで持っていき、車検を受けて、正式なナンバーを取得します。仮ナンバーを取得した後の注意としては、仮ナンバーは移動する日は基本的に1日しか申請できません。Web上で調べると5日間の申請期間がありますが、5日間フルに使えるわけではなく、現在車を置いている場所から車検場まで持っていく日(1日)を申請できます。何か問題があった場合のみもう一日申請できるんですね。詳しくは申請する役所に相談してみてください。


 車の引渡し

 車の引渡しには、必ず売主、買主本人同士が居るところで行ってください。契約書を交わしているのであれば、買主に確認してもらうのが吉です。また、買主からあまりいい顔をされないかもしれませんが、受け取った旨の書面をもらうのがベストかと思います。

 買主が遠くにいる場合、誰が、陸送費用を払うのかや、誰が相手方の陸運局まで行って名義変更をするのか、買主が車を受領したか確認するのが難しくなります。ここが車の個人売買で一番難しい点だと思います。買主が遠くの場合は、迷わず、代行サービスに頼むのが良いと思います。サービスによっては、陸送から所有者変更まで請け負ってくれるところもあります。

 参考:代行.NET
 http://www.daikow.net/



 全体の必要経費として行政書士に一切を任せる場合、15000円〜20000円ぐらいですが、コレを安いとみるか、高い(馬鹿じゃねーの??)と見るかは、このエントリを読んだ方次第だと思います。少なくとも会社員なので役所が開いている間にいけないという理由があるにせよ、自分は安心を安く買ったと思っています。


追記:2009/07/27

 名義変更を自分でする場合については、こちらが参考になるかもしれません。

変更するに当たって、良い機会だったので、全て自力でやってみることにしたのですが、必要書類の多さと、よくわからない手続きが多く、「こりゃ代行業者が山のようにいるわけだ、確かに儲かるわ」と妙な納得をしてしまったので、今回やったことを全部ここに残しておきますwww同じような状況の人たちと、将来の自分のために。

自分で自動車の名義変更(所有権解除)+住所変更をしてみた記録