arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

「20円で世界をつなぐ仕事」を読んだ



 電車で読む本をあさっていたんだけど、社会奉仕を扱うボランティアは日本では無償の労働ばかりがクローズアップされていて、仕事になんないんじゃないのか?とか思いながらパラパラっとめくって、文章の読みやすさに引かれ購入。



 猛烈に面白かった。帯に社会起業実践ガイドとあるけど、そのなかに著者の小暮真久氏の半生も入り、自分の子供もこんな風に育てられたらなとか思ったり、ずいぶん魅力的な一面もあり面白く読むことができます。



 本で出てくる運動は「Table For Two」と言い、次のミッションを持ったNPO団体のことです。

 企業の社員食堂にカロリーを抑えたヘルシーメニューを加えてもらい、その代金のうちの
20円が開発途上国の子供たちの給食1食分として寄付される。そのことで、貧困と
メタボリック・シンドローム(メタボ)という2つの社会課題を同時に解決することを目的とする。

(本文より参照)

 URLはこちら

table for two、直訳すると「二人の食卓」。先進国の私たちと開発途上国の子どもたちが、時間と空間を越え食事を分かち合うというコンセプトです。
table for twoに参加することによって得られる地球人としての一体感と思いやりの心が、現在の世界にとって不可欠だと私たちは考えています。

Tackling Imbalances in World Food Consumption

 著者のブログはこちら
http://ameblo.jp/tablefortwo/

 クラシファイド広告(地域に限定した広告)をベースにして営業職とか、外で食事をする機会が多い人向けに社員食堂以外にも街中の食堂にもコレを広めたら面白いんじゃないかと思った。メニューを誰が考えるのっしゃ?って問題はあるけどね。


 また、僕の居る職場やお昼は愛妻弁当派の人のように社員食堂なんて使わない人なんだけどこの運動に賛同して何かアクションを起こすには何ができるんだろうと考えたときに、例えば自分のブログに「TFTを応援してます」的なブログパーツを貼ることで寄付はできなくとも少なくともTFTという言葉を広める何かにはなるのではないかと思った。⇒ブログパーツ作りまっせ!!


 ほんとにいい仕組みでもそれを回すことができなければただの絵に描いた餅。Table For Twoという仕組みと、それをプロデュースする仕組みを知っている氏が出会ったことでうまく回り始めたんだろうなぁと思う。やっぱり縁って大事だよね。


 僕は氏の言うように社会起業という形式は今まで知っていたので、運営の人たちがお金を取ることにも何ら抵抗が無いし、当然だと思っている。優秀な人材を呼ぶためには、どうしても「お金」は大きな理由だしね。本文中にもあるように、こういった運動もそうだけど、仕事でも、趣味でも何かを継続するには「無理なく、自然にやる仕組み」が必要だと思う。他にもいっぱい書きたいことはあるけど、凄く自分のメンタルにグッときた本。


 終わりににあった質問に僕はグッときたよ。

そこで質問です。
あなたは最近、仕事で何人の人たちを笑顔にしましたか?
あなたの仕事で、誰かが喜んだり、元気になったりしてるという実感がありますか?

(本文より参照)


 ぼくは今の仕事を他の業界からやりたくてやりたくて移ってきたはずなのに今では「夢も希望も無いなぁ」なんてうっすらと思うようになってきたりしている。本当はやり方次第では一番夢も希望もある職種だって思っているんだけどね。お客様にはどうだろうか、それを見透かされているんじゃないだろうか、そんな感覚さえ覚えた。