
サービスが伝説になる時―「顧客満足」はリーダーシップで決まる
- 作者: ベッツィ・A.サンダース,Betsy A. Sanders,和田正春
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 1996/08
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 17回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
上司に薦められて読んだ。以前から会社ではお勧めの本としてあったが読むのをためらっていた。が、上司の強制というありがたいメソッド発令で読むことになった。
素直な感想
この本、正直もっと前に読んでおくべきでしたね。本全体が組織のリーダーとなるべき人に向けて書いた本なんだけど、別にリーダーなんかにならなくとも良いです。読んで損はありません。本の題名にサービスのことが書いてあるので、リテールなどのサービス業しか使えないと思われますが、自分のお客様は誰かと考えた場合、自分のエンドユーザーだけがお客様じゃないんです。そのことを考えると何の職種にでも生かせます。
中核となる考え方は、リーダーと従業員とでビジョンを共有し、リーダーはまず自分からそのビジョンを実現するべく動く人間にならなくてはならないってこと。そして行動は真摯に(これ大事)。また、従業員にそのビジョンを実現してもらうためには、従業員が動きやすい環境、システムを提供し、権限を委譲する**責任**があるってこと。この事を著者の体験、偉人達の言葉、やってきた事と手を変え品を変え繰り返し出てきます。まるでサービスの考え方の潮が満ちるようです。読んだ後には著者の考えにどっぷりハマルか、キモイとなるかドッチかです。(周囲もそうでしたね)
しかし著者の言っている事って他人と仕事をする上でしごく当たり前の事だと思うのですが、いかがでしょうか?自分は出来ているか?と問われると素直に「出来てない」って言うと思いますが。
裏の感想
この本、人に薦めるのは諸刃の剣だと思いますね。よほど師弟関係のある上司と部下の間柄でないとこの本は薦められない。いくら僕に部下がいて「この本どうですか?」と聞かれたとしても「いいんじゃない?参考にしたら?」程度にしか進められない。まさか「これを実践しなさい」とは言えない。正直日本の組織内ではこの本は「いい免罪符」として扱われると思う。「俺がやっているんだからお前もやれ!」的な。また、読まされた方も単に白けると思う。だけど、この本を精読したおかげでサービスについて人のやり方、自分のしたこと、よく考えるようになったのも事実。ザードの「揺れ〜る〜想〜い〜♪」って感じね。最後に言うけど「色々な意味でしごく参考になる本」だよ。