arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

雑感:カルタゴ農法という揶揄

先日除草に塩を使ったとうツイートが話題になっていた。

 

塩まいたらガッツリ枯れた👏

クレベアさん(@Crazybe99325409)教えてくれてありがとー!!

塩くっそ安い pic.twitter.com/O57Jl4DlHF

 

上記は多分ツイート主が連投でツイートへの返信と対応策などを書いているため削除と言う最悪の手はやらないだろうと思うけど引用でも残しています。(別にこのエントリは彼を糾弾するものではありません、単にTwitterというサービスの継続性の問題があるので引用残してるだけです)

 

inaka-house.com

 

先のツイートについては沢山の方が引用RTやらリプライやらで土地に塩を撒いた場合の影響、危険性を書いていて、そうだよなぁと自分も読んでいました。

 

こういった土地に塩をまく行為はからカルタゴが第三次ポエニ戦争後にローマによって滅ぼされたときにカルタゴに塩をまいて作物が育たないようにした、という古事からカルタゴか!とかカルタゴ農法!みたいな揶揄がされてきましたが、このツイートの流れで知ったのが、カルタゴに塩は本当にまかれたか?というもの。

 

自分も以前カルタゴ関連の本を読んだときに内容として塩をまいたという内容が書いてあったのを覚えているので、カルタゴ農法的な揶揄というのは何という愚かな行為を!という感情を表していると思います。

 

arcanum.hatenablog.com

 

ただ、偶然タイムラインに流れてきたもので目にしたこちらの連投を読んでいくと・・・

 

 

これによると

  1. カルタゴに塩をまかれたという歴史的事実は確認されていない
  2. 当時、塩があったか?4,5世紀まで塩は文献では出てない
  3. あったとしても貴重だったろうしそんなものを大量に撒くか?(撒けるか?)
  4. どちらかというと宗教的儀式をおこなったのではないか?(但しその儀式には塩は使われない)
  5. 他地域の塩まきの逸話、事例に影響されて歴史の記述に紛れ込んだか?

 

など歴史家による考証が紹介され、結論としてカルタゴに塩はまかれていない可能性の方が高いというもの。Twitterバカ製造機とか色々言われるけどこういう面では本当に面白い。

 

上記の自分が読んだ本によるとカルタゴ自体は通商都市であって農作物は衛星都市からの年貢みたいなもので賄っていたはずだからカルタゴに塩まいても仕方がないよなぁ、、撒くなら小さい国カルタゴに率いられてきた衛星都市の広大な土地だよなぁと。なるほど儀式を行ってカルタゴの地が宗教的禁忌に指定されたというのがうなずかれます。

 

また、先の一連のツイートにあったリプで、こんな話も。

 

これによると古来、塩は、土壌改良に生育効果、病害・虫害対策として古くから使用されてきた。例えばキャベツやナツメヤシなどは味が良くなるとも言っている。ただし、最新の注意が必要で使用方法、使用範囲を間違うと痩せた土地を更に痩せさせる、植物が全滅するなど難しい局面もあったようだ。現代では塩に変わるより良い肥料があるため塩を肥料として使用しなくなり、塩害についてのみがクローズアップされるようになったと言う事らしい。うーん、、、深い。

 

とすると今後、土地に塩を撒くという行為へカルタゴ農法か!という揶揄は上記の現代の歴史家の考証を知った上で使う必要がある、という事か、、、と思いました。土地に塩を撒いてはいけないという自分の常識が単なる無知の固執であった事が分かります。

 

この発端からの一連の流れによって得たもの、面白かった。