特に地元で何かを始めるという訳でもないですが、話題なので読んでみました。
小説形式で主人公がひょんなことから地元で商売を始めてしまった、というストーリーで、所々にマーカーが引かれてそれに対して著者の長年の経験による補足が入り、なるほどねぇっとなる形式です。
地域で仕事をしているわけでは無いですが、どれも、あぁ、、なんだか分かる・・・というものばかりです。
読んだ感想としては全体に貫かれるのは「助成金は悪」ということ。助成金は麻薬のように使い始めると辞められない。事業は助成金によって、助成金に生かされるという状況に追い込まれていくということ。そして地域は助成金でしか生きられない企業が残っていく。
助成金のほかにも、地域で商売を始める際の障壁となるのが地域(の住民)というのも面白いです。
しかし地元で商売をしているわけでもないのに、わかる・・・という感覚は、もしかして自分が会社勤めをしている場合でも、その会社が地域と同じような状況になっているということかもしれませんね。
追記:
本の内容として著者が長年やってきたことがベースになっているんだろうけど、いかに地域の土地の有効活用をして金を生むか、と言うことなんだろう。小説の主人公の事業もそう言う面で書いてある。
主人公やその仲間自身が地域で必要となるスーパーなり本屋なりそう行った現実の事業を営むのでもなく、その事業を集めて土地の価値を上げる、主人公の収益はその利ざやだから。(別にそれが悪いとは言っていない)
自分が面白いな、参考になるかな?と思いつつ読んだ違和感がそれで、自分みたいな資本も土地もリソースを持たない人間はやるとすれば何らかの現実の事業をするしかないわけで、その辺の現実の事業を地域で起こすにはどうすればよいか?と言う面が一部は書いてあったがあまりなかったのでその辺、また書いて欲しいなと思った。