arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

「インド仏教人物列伝―ブッダと弟子の物語」を読んだ

インド仏教人物列伝―ブッダと弟子の物語

インド仏教人物列伝―ブッダと弟子の物語

先日読んだ「釈尊のおしえ」が面白かったので別の仏教系の法話が読みたくて購入。ブッダを含め41人の初期仏教の人物列伝でだいたい1人あたり4ページぐらいでぶつ切りな暇時間なときにさらっと読んだりできます。

カッサパ三兄弟の話や、アングリマーラの話など手塚治虫の「ブッダ」でも使われた噺などが出てきて、「あーー、これがあの話の原点なのかーーちょっとマンガとは違うよね、面白い」とか思いながら読んでました。個人的には「七 モッガラーナ」の話が日本のお盆とリンクして面白いなと。

釈尊のおしえ - arcanum_jpの日記

 こういった仏教法話は以前読んだアルボムッレ・スマナサーラ著の「怒らないこと」「怒らないこと2」など日本で仏教と言うイメージと異なり話もお寺ではあまり聴くことのない話とかで、読んで非常に面白かったので先の偶然読んだ「釈尊のおしえ」でまた読みたいなと思ったこと。

 「怒り」とは何だろうかと考えた場合、著者は生物に不可欠の要素であると説く。物質と生命の違いを確認する簡単な実験を通して物質と生物の違いは感覚があるか無いかの違いであり、その感覚を「苦」と言う。実は感覚であれば苦であるため、苦しいことのみならず楽しいことも苦だという。


 生物はその苦と言うメーターが一定に上がらないようにするだけの存在である。メーターの針が一定以上に上がると「苦は嫌」という反応があり、生物はこの苦から逃れようとあれこれ努力する。実はこの反応こそが怒りであると言う。

「怒らないこと 2―役立つ初期仏教法話〈11〉 (サンガ新書)」を読んだ - arcanum_jpの日記

 私のブッダのイメージは手塚治虫の「ブッダ」そのまんまで高校生で読んだ頃からあまり変わっていない。「釈尊のおしえ」でも感じましたが人物像がマンガとは全然異なり非常に新鮮でした。たとえばマンガで出てくるミゲーラは女盗賊で後に失明しますがタッタと結婚する。しかし実際の法話ではミゲーラはミゲーラ長者と言う男だったりします。なんと!あと、漫画版ブッダで出てくるキャラクターは主要キャラクター以外にもチョイ役だとかに出てくる人にもこの列伝で出てきた人がいたりします。


 出てくる法話も非常になるほどなと思ったりしますのでお勧めです

ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)

ブッダ全12巻漫画文庫 (潮ビジュアル文庫)