正直「あぁ、そんなこと読んだことがあるなぁ」とか、あの時そんなことがあったっけなぁとか、感じながら読んだよ。ブログで読んでいるときは自分自身いろいろと考えることはあったけど、言葉に出すこともないし、ましてや人と議論するとか文章で発信することなんて無いので頭の中でその時その時で考えはすれど整理されずに残っている話題が、なるほどなぁってな感じに代弁された感じ。
全体として、いわゆるロスジェネ世代ってのものの考え方を中心にしてブログ論壇が形成されてきたってのと正反対である団塊の世代、ブログの反対であるメディアなどとの対比を数々のブログや2ちゃんねるからの引用を出してわかりやすく説明している。ちなみにこの本によるとロスジェネってのは1970年代生まれらしい。って自分もかよ!って思ったけど、そういえば自分(1971年生まれ)ってのはバブル崩壊後最初の就職難ってやつで、その後5年以上は就職難がひどくなっていったので、そういう世代ね。なるほどなと。
この本の中で一番残ったのは「トリアージ」の話でよく話題のブログなんかには件の先生の話とかが話題に上がっていたので読んでいた口。その頃は単に件の先生の話ってのは全体的な仕事としてのマネジメントのところではよくわかるなぁって感じで話題の女子大生ってのは全体が見えない方なのかなと思ったりもしたけど、一方反対意見としての「かわいそうなんですけど」ってのにもやっぱりわかるなぁって感じしかなくて、自分の頭の中でも整理がつかずに終わっていた話。
ロスジェネ世代ってのを引き合いに出すとこのトリアージの話も状況が変わってきて、なるほど自分は幸運にも仕事を持っている身だけど、社会から疎外感を受けているロスジェネ世代ってのは(そんなのはわかっているけど)トリアージってのは上から目線の欺瞞であるってことなんだろうなぁ。
- 作者: 佐々木俊尚
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