「惑星ソラリス」を見た
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映画「惑星ソラリス」ジョージ・クルーニー主演のアレ。一度見たときからまた見てみたいな。そんな感じがしていたある日。以前見たときから既に2年以上も経っているので見てみようかということになり、見てみた。また原作本も見つけたので買ってよんでみた。
見た(読んだ)所感はというとどちらも死んだハリー(映画ではレイア)に対する切ない思いのラブ・ストーリーとでも言うべきもの。小説と映画版とではどちらが好きかと言われれば断然映画版「ソラリス」に軍配が上がると感じる。ジョージ・クルーニーとナターシャ・マケルホーンの落ち着いた演技も非常によい。
小説では主人公クリスの語りにより惑星ソラリスについての研究が淡々と語られている。この語りが結構説明的で読むのが辛い。この語りは最終的にソラリスとは何かと言う事を語るためには必要なのかも知れないが、SFがあまりなじめない自分にとってはちょっと苦痛であった。また、主人公はどこか、ハリーを客観的に見ているような感じがする。
しかしソラリスは何を考えているのか分からない。その分からない相手に対し人類は100年近くに渡り研究を続けている。ま、地球上の人間以外のものでさえの気持ちがわからないのに、他の遠くのものに対する気持ちなんてわかるわけが無い。それでも研究を続ける人間って結構おもしろいね。
映画版では小説版で最後に感じる主人公の疎外感?喪失感?が全編に渡って出てきており非常に見ていて切ない。それがクリス一人がいるオフィスにも感じるし、電車のシーンでも感じる。そして地球へ戻った後のシーンでも感じます。最後の主人公の決断はその疎外感?喪失感?に対する決断で、大事な人への思いというものは何にも替えがたきものであることなんだなぁという感じがします。
今回見た惑星ソラリスはスティーブン・ソダーバーグ監督で実は1972年公開のタルコフスキー版と言うものがあります。これもその時代の最先端の先を想像した映像でいま見ると「・・・」となってしまいますが、現在の映画だった何十年後には笑われているでしょう。それよりもタルコフスキー版は最後の最後が凄いです。
- 作者: スタニスワフ・レム,飯田規和
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