arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

令和2年度の国勢調査員になりました

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掲題の通りです。

 

今年は町内会の班長の役目が回ってきて、ちょうど班長会議があるときに、国勢調査員について市の方で募集してましたが当地区について調査員が不足しています。とのことで、くじ引きで決まりました。😭😭😭

 

国勢調査は5年ごとに行なっている10月1日現在、日本国内に住んでいるすべての人(外国人を含む)及び世帯を対象とした調査です。まず、市のホームページや広報などで募集が行われますがなかなか来ないそうです。

 

調査の流れは、

①初回講習会

②自主学習期間

③調査票配布(口頭の調査含む)

④期日まで回答する旨のチラシ配り

⑤回答してない世帯へ催促

⑥拒否や未回答世帯の近所での聞き取り調査

⑦調査票の市への提出

⑧報酬ゲットぉぉぉ!

 

とこのようになっています。

 

今回自分がくじ引きで決められましたが初回講習会に行った際に感じたのは、何回かやっている人たちでした。経験がある人に市の方から依頼があったり、自分からもう一回と言う方たちが多いようです。そういう方たちは2地区(150世帯ぐらい)とか複数地区受け持ちます。

 

昔はこう言う調査は内容が個人情報を含むものでどこの馬の骨とか分からない者には依頼できないので、町の名手なんかにお願いされていたようですね。民生委員が名誉職だったみたいなもんです。もしかすると自分も5年後再度依頼されるかもしれませんね。

 

回答は統計法と言うもので決められており義務です。また回答の拒否や虚偽の報告などは50万以下の罰金に処せられる可能性があります。

 

この統計のメリットは国民にとって何でしょう?将来の政策に役立てられるのがメリットらしいですが、じゃぁ実際どんな具体的なメリットがあるのでしょうか?

 

mainichi.jp

 

例えば上記のニュースでは、住民のマンションの階数、住んでいる階を引き合いに実際に住民が得られる利点が語られます。また、Twitterでも色々言及されていましたが、税金の配分などにも使われるため、住んでる町の予算に影響してくるのですね。

 

ネットでは回答しない人の勇ましい調査票の写真がアップされていましたが、ああいったことをしても市区町村の調査票をまとめる人が困るだけですし、ご近所の聞き取りが行われます。なによりその方が人口として把握されずその分税金の配分などが減額される可能性や。町の防災などの観点で考慮すべき事が抜けてしまったりします。

 

また、その人には上で述べたように50万以下の罰金が処せられる可能性すらあります。法は法です。まず回答はしてほしいものですね。調査と税金の使い方は別の話です。担当者が税金の使い方を決めるわけではありません。言うべきはそこでではないでしょう。

 

調査員は任命期間中は、非常勤の国家公務員と言う身分となります。おお!国家公務員・・・なんと甘美な響きであろうか・・・また、報酬もあり、だいたい70件で3万〜4万円ぐらい(ここから源泉徴収されます)です。

 

www.stat.go.jp

 

www.kokusei2020.go.jp

 

 

調査内容は、口頭での調査、調査票での調査に分かれています。口頭では、

  1. 世帯主の名前
  2. 番地
  3. 住んでいる人の数
  4. 回答方法(ネット、郵送、調査員が回収)

だけを聞きます。今年はコロナの件もあり、調査票の回答はネットを勧めるようにと指示されました。調査票は事前に国が把握している世帯分の調査票があり、それを各家(世帯)に配ります。聞き取りの際、実際には2世帯であったりと国の把握している実態と異なる場合などに調査票を発行して複数枚配ったりします。

 

今回はコロナの件もあり、対面での調査はせずにインターホン越しの調査を優先してくださいと言われましたが・・・やってみるとわかるのですが、インターフォン越しだと、まず聞き取れない、あと世帯主の漢字が分からなかった場合困ると色々不便で難しいですね。

 

よく、調査員が各家庭の事情なんかを知ってしまうので絶対に調査に協力なんてできない!なんて昔は言われましたが家庭の事情?は調査票の方ですし調査員が直接聞くものではありません。聞くのは先の情報のみです。つか正直そんな情報すら調査員の仕事でなければ聞きたくないしそんな情報すら聞かれてまずいのですかね?って感じです。

 

調査の実態は、自分の区域は新興住宅街で非常に行儀がよく、一部の世帯で居留守使われる以外は素直に調査を受けていただけました。(それにしても70世帯以上に配るため、何度も当該地域に行って配ってない家を回る必要はありますが)

 

初めは70件ぐらいならサラリーマンが土日にでもできると言われていたのですが、、、いや、、無理ですこれ、、単純に土日に70件なら2時間〜3時間あれば回れます。ただし、1度行って居ない家には何度も行く必要があり、土日の日中だけでは無理で、朝、昼、晩など行く時間を変えて行く必要があります。この時点で勤め人には無理があります。

 

他の調査員から聞いた話では、マンション、アパートは、まず人が居ないため何度も行く必要があるし、いたとしても口頭での調査すら拒否されたりします。朝行ったら朝から酒飲んでて暴言を吐かれたと言うのも聞きました。まぁ夜のお仕事で朝に酒飲んで寝るというケースもあるでしょうから別に自分は朝に酒を飲む事自体は咎める事ではないと思いますが、、、暴言はいかんでしょ・・このように結構面倒な仕事ですね。

 

あと、青い、「令和2年 国勢調査」と書いたメルカリに出たアレですね、手提げバッグを持って、腕章、ネームプレートをつけて回るのですが、まず、信用されません。ご近所であっても怪しまれます。(いや、俺だってこう言うカッコしてきたら絶対怪しむもん)人によっては別の身分証明をしてくれと言い出す人もいらっしゃったりします。(例えば保険証を提示してくれなど)

 

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ただ、役所からは調査時に危険と思ったら調査は行わないでくださいなど、是が非でも調査をしてきてくださいと言うスタンスではないです。こんなので怪我とかしたらそれこそ補償問題になりますもんね。調査票配布期間に何度行っても居ない場合は、調査票のみの投函となります。

 

役所も調査員からの電話は平日、土日を問わず受け付けていて、自分も何度かかけたのですが、この時期休日出勤とかあるんだなと。とても丁寧な対応をしていただきました。

 

回答は大概はインターネットや郵送で送る方が多いのですが、調査員が調査票を回収というパターンもあります。このケースが厄介で、(聞いた話で審議は不明ですが)書き方がわからず結局は調査員に書いてもらい回収みたいなパターンもあるそうです。

 

多分この時期に全国のあれやこれや調査員の苦労話が聞けると思います。あまりおもしろおかしく話すような代物でもありませんが。

 

調査対象は一戸建てやマンション、アパートだけではなく、ホテルや病院なんかもそこに住む人が調査時点で3ヵ月以上滞在していれば調査対象となります。そう行った施設の場合、調査員は聞き取り調査、調査票の配布までが仕事のため、その施設の担当の方は全員分の調査票の管理など、大量の調査が待っているわけです。大変ですね。今回自分の区域にも1施設あり、担当者の方が調査後に、

 

「これって5年後にもあるのですよね?(困惑)」

 

って苦笑いしてましたね。比較的小さな施設だったので3桁世帯ほどでしたが、大きめの病院なんかではもう一仕事でしょう。

 

 期間内に調査票の配布が終わると次に期限後に調査回答をしていない人への催促があります。これは期限後に何回か役所の方から回答状況という文書が届きます。それで自分の配布リストと照らし合わせて未解答の世帯に催促に行くのですね。未解答世帯というのは配布時にだいたい、、拒、、否とか、、居留守とか、、まぁ、、感覚的に、、、というのと一致してますが、、、これは憂鬱ですね。またあそこに行くのかよ!ってなりますね、人間ですもん。また調査員にだけ知らされる秘密のサイトがありここでも回答状況を知る事はできます。

 

今回は回答方法がネットを推奨されたのもあるのかネットの回答サイトが優秀だったのか色々理由はありますが回答率が80%を超えたというニュースもあり、国民の皆さんんの関心も高かったのかなと思います。自分の調査対象区域も最終的には90%を超えていたと思います。

 

 調査した調査票は開始時に渡された資料の余りも一緒に全部回収されます。下は調査時に渡されたものの一部ですが、こういった消耗品は最後に記念にともらえました(笑)

 

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 書いた調査票は1枚1枚、市の把握している回答状況と合わせて市の担当者と確認していきます。返却物の確認も合わせて大体30分~40分ぐらい。回答状況と調査用紙の差異を一つ一つ聞かれて疑問を埋めていきます。

 

自分の場合、70世帯のうち4件程度が真偽不明で聞かれましたので約5%ぐらいとして、自分の市では約19,000世帯なので950世帯ぐらいはそうやって時間を使って確認しするわけですね。1世帯5分としても79時間、担当者が3人だとしても一人26時間、8時間稼働として3日以上の時間はかかるわけです。ここは調査員としてもう少し頑張るべきでした。

 

さて、やった感想としては「もうやりたくない」が正直なところですが誰かがやらなくてはならないでしょう。次の調査時には自分はやるかどうかは分かりませんが、調査員に対して優しくなれるのは確かだと思います。「オラ!バッチ来い!」と歓迎して調査されたいと思います。