arcanum_jp’s blog

おっさんの日記

「教室内(スクール)カースト (光文社新書)」を読んだ。何この最後のモヤモヤ感・・・

教室内(スクール)カースト (光文社新書)

教室内(スクール)カースト (光文社新書)


 前々から読んでみたかったんだけど、なんだかためらわれた一冊。なんでか。分かるだろ・・・分かれよ・・・言わせんなよ。パソコンオタクがスクールカースト上部なわきゃねぇだろ。そんな人が好き好んでこんな本読むか?と思っていたけど、、、買ってみました。まぁ渋い感情になることは薄々感じているけど・・・


 内容はまぁ子供ってそんな感じだよね。子供は大人の縮図だって。自分もはっきりとは分からなかったけど、子供のころはなんかあったなーーこんな感じの・・・って本を読んでいて感じます。スクールカーストと言うけど、上部にいるから楽しい、下位にいるから不幸だというわけでもなく、単にグループ間は通常、交流が無い「島宇宙」と呼ばれる状態で、その中ではそれなりに楽しい状態、それが島宇宙同士が接触する際に上下関係が感じられる(なんか嫌な感じになる)と言うものです。


 なぜカーストか?って言うと最後の方になって生徒のインタビューにあるように、「いくら年度が上がって組み変えをしたとしてもその人の評価ってのは大体人づてに聞いているから殆ど地位が変わる事が無い」からなんでしょう。インドのカースト制度もそうでしょ。身分と言うものは生まれながらに決まっているという。(あれは元インドの土着の民族をアーリア人が侵略した後に支配するために作ったって聞いたけどね)


 インタビューされた全ての先生がスクールカーストを立場上、、これ本心だろうな、肯定している。言ってる事はわかんだけど、何このモヤモヤ感じるのはなんだろう。子供らがその環境をワケわかんないにしてもなんか序列があるって思うのはいいわけよ。まだ子供だから。その中で先生方はそう言うのも「いい経験」だって言ってるけど、その構造をいいように利用しているだけで子供らは「いい経験」になるっつーのは何かね・・・


 それは本書で言っているように先生方が学級運営上スクールカーストを利用した方が楽だって言うことだけじゃないかな。学級運営上楽になるからスクールカーストの上位とだけチヤホヤしてリーダーだ能力がある、下位の生徒はさっぱり心に残らないから能力が無いってのはなんかね・・・子供らよりもこの先生方になんかモヤモヤを感じる。黄金の3日間に間違えずにスクールカーストの上が誰か見極めてその上の方さえ見ておけば後はいいのんかい?楽な商売だな。

 
 いずれにせよ、この本でインタビューされた先生方が言ってる能力なんて限定的なもん。著者も言ってるが、たかだか高校までの期間だ 、自分の世界持てって言うところなんだろね。本当の能力は圧倒的に時間を使ったモノに見えてくる。自分が親になって思うのは、楽しい仲間も必要だけど、自分が寝食を忘れるぐらい何か好きなこと、別にスポーツだろうがパソコンだろうが絵だろうができたときはそれを逃げにしてもいいからスクールカーストとか関係なく自分の世界持って熱中しろよって言いたいな。


 オタク出身の自分は、やっぱり渋い感じがした。でも面白いです。