杜コミ3向け作業。福島ラーメン組、根付作成
こちらの3回開催に向けての準備。
このエントリは前のエントリの続きです。前のエントリの作品と一緒に今回の作品も作っていますので。
福島ラーメン組さんの二次創作がOKになったとのずん子さん公式があり、ラーメン組さんの方でもツイートしていました。近所のラーメン屋さんがキャラクターを作っていたので何だろうと思っていましたがラーメン組というものの一つだったのですね。
そんならラーメン組さんの認知と、自分の配布物のため、キーホルダーでも作ってみようかと思いました。これ自体お金云々は関係なく、ただ単に認知度があがったらなと思いつつでした。当日商品を購入された方には無料で配布すればいいかな?と。また、残った分は当日のイベント後の打ち上げの配布物(プレゼント)としたいと思います。よろしくお願いします。
1月26日開催の杜コミですが、ジャンル「ラーメン組っ!」での参加もOKとの事です!😭運営さんありがとうございました😭
— 福島ラーメン組っ! (@wa_nami) October 2, 2019
もちろんラーメン組公式と高橋わな美も出撃させてもらいます。ラー二次創作サークルの皆さんもこぞってご応募下さいませ✨ https://t.co/67wTGteHxY pic.twitter.com/I9eGl1bcgM
杜コミから緊急告知&拡散希望です!
— 杜コミ@2020/1/26開催決定! (@mori_comi) October 2, 2019
参加ジャンルを拡張っ!
「ラ〜メン組っ!」
での参加ができるようになりました!!
公式(@wa_nami_hq )さんからok頂きました。( •̀∀︎•́ )✧︎
みなさまのご参加おまちしておりますー!!https://t.co/0nPwRzoXFc pic.twitter.com/2UDs0aUVwV
なお、ライセンスに関して今回作成したものは、ラーメン組から当日版権の許可を受け製作し、杜コミ3限定で配布するものです。
根付なのでこんな感じで小さいものを切ります。25mm*35mmぐらいの小さなものです。根付用の紐の輪っかが通るぐらいの大きさを目指します。
こんな感じで白い枠線内にキャラクターと下に名前を描きます。
全体で42個ほど。これは偶然ですが、ラーメン組のエクストラを除くものが入りました。これ、自分は絵が描けないのでキャラの絵は公式のサイトから引っ張ってきたものなのですが、ここまで作ってはたっと思いました。こう言う絵の使い方は大丈夫なのだろうか?
ライセンスの緩いずん子さんと同じ感覚で公式絵の切った貼ったをやってしまいましたが、ラーメン組さんの話としては、実は当日版権はもともとガレキやフィギュアが対象とのことで今回自分が作ったものはグレーゾ・・・それでラーメン組さんよりお許しをいただき、先ほどの下線を引いた形となっています。
こう行った事は初めに公式さんに確認した方がよいです。わたしのようなバカな真似はなさらぬように・・・(ラーメン組さんに迷惑がかかってしまいます)そう考えるとずん子さんのライセンスがいかに自由かと言うことがわかり、感謝ばかりです。
これを切ります。 場所はいつものFablab仙台さんです。
だいたい30分ぐらいです。彫刻がないとちょっと寂しいですね。
こんな感じです。順調ですね。
これに根付の紐をつけてみます。いい具合です。(ちょっと輪っかが小さくて付けるとき苦労しそうですが・・・)
これを印刷前の準備に時間がかからないようにマスキングテープで貼っていきます。印刷する時に一番時間がかかるのは、この印刷するブツを台に正確に載せる部分なのでここをどう効率化するか?がキモになってくるのです。
これをUVプリンタで印刷します。
UVプリンタのインクは透明なため、その上から不透明の白を印刷します。
できました。
これに根付の紐をつけて完成です。でもつけていく時にみていると、どうもよく印刷できないキャラがあったりと。これは左側の白い枠が印刷されていませんね。今回は枠線は2mmの幅を取っていたのですが、左側が無くなっています。この辺、ずれても良いように工夫するしかないですね・・・
できた!42個です。
一部ですが・・・
今回わかったことは、施設で使っているUVプリンタはこれなのですが、なんかカッコいいでしょ。
いままで1回の印刷に、実測上だいたい7分、ホワイトは10分以上とみてました。いままで印刷したものもだいたいその枠に収まっています。なのでうまく作業をこなせば、2枚アクリル板に対して印刷が可能。
それが今回は1回の印刷が10分ぐらいといつもより長く感じました。
前回エントリで書いた作品を含め、
・印刷物設定 2分
・ガイドライン印刷 7分
・ラーメン組機械にセット 2分
・ラーメン組カラー印刷 7分
・ラーメン組白印刷 10分
・ずん子さん機械にセット 2分
・ずん子さんカラー印刷 7分
・ずん子さん白印刷 10分
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約50分
という予定が、なぜかラーメン組印刷で40分以上使ってしまい、大幅に目論見が外れてしまいました。印刷作業が施設で予約している1時間ほんとギリギリになりました。
なにが原因なのかなぁと思ったら、
印刷時間は印刷物の大きさに影響する
という至極あたりまえの事でした。
いままでは320mm*180mmという板を基準に時間を決めていて、その板の大きさしか印刷していなかったので、観察していても印刷範囲が大きかろうが小さかろうがだいたいそのぐらいで、このプリンタの特性として印刷物の大きさに関わらず、印刷可能範囲を印刷する、それが7分ぐらいだったのかなと思っていました。
今回は板がA4(290mm*210mm)とやや大きくなっていたのです。その大きくなった分が印刷時間を長くなるのを実感させたと言う事ですね。と言うことは、至極当たり前の結論になりますが、印刷物の大きさに時間は比例すると言うことですね・・
ここにきて、理論上はカラー、ホワイト含めてほぼ2回づつ印刷できるではなく、2回するなら320mm*180mmの板を使えと言う知見を得たということ。
さて、こちら、先にも書きましたが、杜コミ3にて無料配布します。配布の条件は、自分の作品を購入していただいた方です。また、当日余った分に関しては、イベント後に行われる参加者さんの打ち上げで、たんや、からのプレゼントにします。
光るずん子さんアクリルフィギュア、テストカット3
いつまでテストカットなんだよ!(怒)ってな心になっています。最近テストカットしたブツが家に散乱しカミさんが怒り心頭怒髪天を突く予想が僕の脳裏をかすめます。いやここいらが最後ですって!
こちら、つぎのエントリで作る、ラーメン組さんの根付と一緒に作っています。一緒にご覧ください。
先日ハードオフから購入したこの「コードリアライズ」という作品のアクリルフィギュアですが、このキャラクター部分、アクリル部分をずん子さんで自分なりに作ってみましょうと言うのが今回。
最近の光るフィギュアはこんな感じでキャラクターはプリント、その周りに彫刻を施して光らせても楽しむみたいですね。「光る アクリルフィギュア」で検索するとそう言う商品が見えます。
コードリアライズが裏面にキャラクターをプリント、おもて面に線など光る部分を彫刻しているのにたいして、自分の技術ではこれができないので、プリント、彫刻とも裏にします。
これだけを彫刻&プリントするのでは施設代だけでバカにならないので、他のものもやりましょう。先日作ったこちらですが、キャラをプリンタで印刷した場合どうなるか?についても作ってみて検証します。
キャラは前回ずん子さん、きりたんでしたので今回はイタコ姉を。プラスして大江戸ちゃんこですね。ちゃんこ可愛い。ににこ先生、もっとちゃんこ成分プリーズ。ポイントは、イタコ姉は単純に印刷。ちゃんこは最近の光るフィギュアのように絵の周りに彫刻をほどこしてみます。
使うアクリル板は前回使ったもので家にあった半端な板を使うのですが、上の物を切ってもまだ余るので洛天依のアクリルフィギュアも作ってみましょう。洛天依はにゃんにゃん歌ってていいぞぉ!
これを実際に彫刻して切ります。切る場所はいつものFablab仙台さんです。
切っています
こんな感じで切れました。
光らせてみてもまだ魂が入っていないようです。寂しいですね。予約やデータ整備の都合上、切る日とプリントする日は別なのでこの状態がものすごくストレスです。は、、はやく、、印刷してぇ・・・ってなってます。
これをプリントする際、手際が良いように固定して持っていきます。使ったのは4mmのマスキングテープです。こうすれば現場で慌てる事なく、速攻で印刷できます。
印刷中。色がとても薄く感じますが、この印刷の後、押さえの白でマスク印刷をするとはっきり見えるようになります。
とてもいい具合に印刷できました。きゃーーー!Fablab仙台さんで一人悦にひたるのですよ!は。。早く帰りてぇ!!
家に帰って家族が寝静まったら出して喜びます・・・む、、息子や、、、そんなとーちゃんを見て幻滅しないでくれ・・・
とてもいいでしょ?晩酌が進みます。
え?え?え?悲劇が!よく見るとマスキングテープ跡が残っている!これはダメだ、、ただ、布でゴシゴシ拭いたらなんとか取れたのでセーフ・・・ううう。。。(涙)
暗くして光らせてみます。予想通り。もう少し彫りをおとなしめにした方がよかったかもしれないが・・・尊い。。。
コードリアライズのフィギュアを光らせる時もわかっていましたが、印刷部分は下のLEDの色の影響を受けます。これも良いのだろうと思いつつ。
光るフィギュアについて
イタコ姉です。なかなかいいですね。背景がちょっと干渉してますね。ここは試作なのでイタコ姉用の背景も作る予定です。(今回は彫りのキャラじゃなくプリントキャラがどう見えるか?ですので)
ちゃんこです。こんな風に印刷できました。これだけで尊いです。キャラの周囲をよく見るとぐるっと線が彫ってあります。見えます?
ん?これいい!とてもいい!キャラの周りの線が強調してる・・
これ、背景とかいらない!と思ってこんな感じに。写真ではわかんないけど、とてもいい!これいいな!
暗くしてみます。た、、、尊い!
この3層構造にした不思議な立体感!
イタコとちゃんこを比較して感じたのは、キャラの周りに線を彫る場合は、前景、背景は不要。あっても背景かな?なので今回は前景、背景がありなので、イタコ案が良いとなります。
中国のボーカロイド(あちらではバーチャルシンガーと言うらしいです)です。これを知ったのは、中国の伝統的な竹笛という楽器で洛天依の曲を吹いて見た系の動画を見てから、しらべていったらこのキャラクターに行き当たったと言う事です。その曲の題名を検索してると歌ってる曲もあり、え?これ、、ボカロ?中国にもボカロがあるんだ、、、ってなって知ったのです。
いやね、、中国語なんてさっぱりわからないし、歌ってるの聴いててもさ、、英語以上に何言ってるのかわかんねぇ!!ってなるんですよ。でも、、、なんか可愛い、、、中国語がにゃんにゃん聴こえる。。。うは!かわいい!ぞっこんじゃん!
杜コミでも大きめのアクリルフィギュアでも持って行こうか?
しかしいつも思うのだが、、、
この綺麗さが写真で伝わらないのが悔しい!
正直アクリルフィギュアを作っていて一番コストがかかるのは、彫刻なんですよね、、大きめのフィギュアをカットしたとしてもそんなに時間はかからない。例えば大きめのフィギュア印刷して5つ6つ作るのと、彫刻で2つか3つ作るのはコスト的には同じ。
キャラを彫刻して光らすのは自分の趣味ですが、コードリアライズのアクリルフィギュアやネットで検索した限りでは、キャラ部分はプリントするのが好まれているのかもしれません。みんなの欲しいものと僕の欲しいものは矛盾している・・・悲しい
さて、ずん子さんは杜コミ3では展示オンリーの予定です。ぜひ見にきてくださいね。
光るずん子さんアクリルフィギュア、テストカット2
こちらの続きです。
前回出してみて、
・彫刻パワーが強い
・線が細すぎ
・1mmへ彫刻は反りが発生するので不向き
・台座がしょぼすぎる。アクリルを載せる部分が不安定
など色々反省点があったのでそれを踏まえ作り直し。市販の台座もこんな感じのを見つけましたので。。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0188S4LIC/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o01_s00?ie=UTF8&psc=1
これ、こんな感じで上に台座部分を鏡面アクリルを載せてしまえばいいんだなと言う事で。これがプランAです。こんな感じです。
https://twitter.com/acryl_tatsujin/status/973549812481052672
あと、やっぱり台座は自前で作った方がいいのでは?という疑問もあり、こういうのも図面つくってみた。プランBです。
LEDテープを仕込むものです。実は原価計算してみると金額的には上記の市販台と同じコストになるだろうなんだけど、作ってみないことには始まらない。(結局作りたいだけ)
絵は前回のを使います。ただし、市販台の大きさに合わせてもうちょっと拡大して使います。また、背景をつけるのがとてもよかったので今回は前景と背景をつけてみました。つまり1作品あたりアクリル3枚構成です。下記は3枚合わさった感じになります。
これは次点。最近ずん子さんは和柄が似合うと思い、前景として竹はどうか?と思い作ったものですが、、、速攻でボツりました。
で、切ってきました。場所はいつものFablab仙台さんです。
FabLab SENDAI – FLAT – Design studio and Maker space in SENDAI
プランA
これを組み立てていきます。
そしてできたのがこちら。なかなかいいですね。時間が経つと光の色が変わっていきます。
こんな感じにキャラを前景、背景でサンドイッチにします。立体感を出します。
きりたん入れてみました。緻密な背景がキャラを立てますねこれ・・・
プランB
組み立てるのめんどくさ・・・
作ってる途中。アクリル接着剤めんどくさいので両面テープでくっつけていきます。これもまためんどくさい(笑)
さてプランBですが、 穴がギチギチすぎて入らず。とりあえず斜めですがこんな感じになります。多分ですが黒のアクリルは透明よりレーザーの入りが悪いので、切れても透明より溶ける部分は少なくタイトになってしまうのではないかと。0.n mmほど大きくする必要がありますね。ただ、光の量がプランAよりも多く、とてもいいことだけは確かです。
どっちも
プランBはLEDが強くて見ていて気持ちが良いのですが、市販の台のほうが見てくれはいいですし、安定感など置物としてもいいですね。こちらで2020年1月26日向けで量産してみましょう(と言っても10個も作れませんが、、、3姉妹それぞれ3体ぐらいずつ)量産しても彫りが高価なのであんまり価格を落とせないというのが悩みなのですが・・・
つぎはUVプリンタを使った光るアクリル台の予定です。
光るアクリルフィギュア研究:市販品「コードリアライズ」という作品の研究
ハードオフにたまに行くけど、ホビー関連は最近はホビーオフというものに分かれて売っている。自分、あのガラクタ売ってたときのハードオフの方が好きだったんだけどなぁ「お、この部品何に使うんだろう?」とか「おぉ!MSX発見!」とか思いながら回るのが好きだったといつも思いつつ・・・商品の価値なんざ知らん!って感じのハードオフは無くなったんだなぁと・・・空を見て昭和を思い出す。
そんな中でこちらを購入。市販品のアクリルフィギュアですが、ちょっと変わっていて、光るアクリルフィギュアなんですね。最近気づいたのですが、アクリルにキャラクターを印刷するだけじゃものたりず、LEDで下から光をあてて見せると言うものが売ってるんですね。これもその系統で、キャラクターの周りにはアクリル彫刻が施してあります。キャラクター以外の彫刻が光って綺麗と言う寸法ですね。
自分、以前、UVプリンタに印刷したものを光らせてみて、あんまりよく無いなぁってのは経験あるので、この手の商品のキャラクターは光るのか?それとも綺麗に見えるのか?ってのが疑問だったんですよ。なので自分で作ってみるのは避けていた。
ちょっと参考にならんかもだけど、こんな感じで、あんまり綺麗にはならないと言う認識。
正直このキャラクター、知らない。コードリアライズと言う作品のルパンと言うキャラクターらしい。
こんな感じで台座に刺す部分は大きく、ザクっと刺さってました。あと、刺す部分にスリットがありますが、さした時にカチンっとなるので抜けないように対策を施してあるのでしょう。
印刷は当然裏側、めずらしくアクリルの彫刻が表側で、みてると不思議な感覚。キャラクターがちょっと沈んだ感じに見える。これ、買う前から不思議だったのですよ。買う前はキャラクターの部分だけアクリルが窪んでるのかな?って思っていたのですが、単純にキャラクターの周りに彫刻があるのでキャラクター部分が窪んで見えるって形でした。不思議〜
点けてみます。あれ?以外と綺麗。キャラクターははっきり見えるし光も綺麗。こう言うのもいいかもね。ただ、キャラクターがLEDの色に引っ張られてしまいますね。
色は数種類あって、下は一部。手前のボタンをカチカチ押してると変わります。電源は付属のUSBケーブル。
しかも点滅オプションもあったりする。以外と派手に光る。
んで驚いたのが、ボタンカチカチしてればそのうち消えるのかな?と思っていたら全然消えないの、、しょうがなくて電源ケーブル引っこ抜くんだけど、まだ光ってる!お!お!おまえ!ホラー映画のなかなか死なない奴か!って思ってしまった。バッテリー持ってるのですね。。。
さて、色々と気づきはあったわけですが、高機能な台座がお安く手に入ったと思えば何か作れますね・・・この手の台座って台座だけ売ってないのですかね?
メモとして、各種寸法。実寸なので微妙に違うけど
「アメリカ人のみた日本の死刑」を途中まで読んで暗澹とした
本屋で本当にふと手にとってタイトル買い。西洋人から見た日本の司法制度が中世以下であるといういたるところで言われる認識を再確認し、心が折れそうになり、途中で読むのをやめた。こんな感じ。
本書はタイトルが死刑と言うあんまり考えたくない制度を切り口に、日本の司法制度がいかに異常性があるかについて、先進国では日本以外では唯一、死刑制度が存続しているアメリカとの比較で論じています。
まず、アメリカでは死刑判決は特別なものだと言う、それに対し日本の場合裁判において通常の判決と死刑判決は分けられていない。主文、被告をxxに処す、みたいなので全部同じってこと。ではアメリカでは死刑判決をする場合どんなプロセスがあるのだろう?
- アメリカでは有罪、無罪の判断、刑量の判断は別々に行う
- 軽量の判断時に死刑が妥当な場合はスーパーデュープロセス(超適正手続)という仕組みで行われる(以下、スーパー〜の内容)
- 死刑判決の裁判員は、裁判官から刑罰の指針として「荷重する要素、軽減する要素」の指示がある
- 死刑判決を受けた場合、被告の意思に関わらず上訴される
- 上訴された上級裁判所では、量刑に不適切な格差がないか、均衡審査が行われる
- 死刑判決には陪審員12人全員の同意が求められる
ここまでの重いプロセスが行われ、なおかつ死刑になった者が刑に処される。一方日本ではどうだろうか?裁判自身は公開であろうが、プロセス自身は非公開で行われる。
アメリカではこれだけ重いプロセスで死刑判決を運用していても必ず誤審、冤罪は発生し、最終的には
「死刑制度を構成に適正に、そして誤りなしに運用するということは不可能である」
と言う結論に達している。p47。
ネットでは某国の裁判が国民感情により決まる、と言うのを笑い者にしているのを見かけるが、自分はつくづく思うのだが、この周辺の国々はいたるところで似ているんだよねと、この本で死刑制度について論じる際、被害者の意見が量刑に重い影をおとしてるとあり、それは司法に感情を判断に入れている、と言う事の現れでもあり、死刑制度でそれが見られるというのは他の裁判でも見られると言う事だろう。
死刑制度を適正に運用しようとして、できないと言わしめたアメリカと異なり、日本の死刑制度は国民感情の現れなんだろうなぁと。死刑は国民からの復讐なのだろうと。
実際問題アメリカは死刑制度があるが、死刑制度が廃止された州もある。変わってきているのだろう。本書の文脈からは、死刑制度は欠陥制度であり、廃止すべきだ、(根底には推定無罪のような被告人の利益があるのだろうけど)なのだし、アメリカもそう変わりつつある。
じゃあ日本は?と言われると、それ以前に本書を読むと感じるがよく日本の人権や司法制度は中世並みと言われることがあるが、そっからじゃぁなぁ・・・と暗澹とした気分となるのである
「日本軍兵士ーアジア・太平洋戦争の現実」を読んだ。兵士230万人の死亡のうち大多数は自殺を含む餓死
著書の冒頭で知ったが、恥ずかしながら戦争中人亡くなった兵士の方の人数は正確な数字は覚えていなかったが230万人だそうだ。民間人を含めると310万人ほど。
その230万人の死について本書ではどのような死であったかを種々の書籍の引用をまじえ紹介する。
まず、太平洋戦争は1941年から1945年8月までで実際には4期に分けることができるそうだ。
- - 第1期: 〜1942年5月/戦略的攻勢期
- - 第2期: 〜1943年2月/戦略的対峙
- - 第3期: 〜1944年7月/戦略的守勢期
- - 第4期: 〜1945年8月/絶望的抗戦期
その中でも死者数で見ると、1944年8月から終戦までの1年間で9割の死者数だそうだ。この数字はどこから出てきたのだろうか?
実は日本政府は年次別の戦没者数を公表していないし新聞社からの問い合わせにもそのようなデータの集計はない(データを取っていないと言う事にものすごく驚きなのだが)と言う回答のなか岩手県だけが、年次別の陸海空の戦没者数を公表しており、その数字に民間人を含めて当て込むと得られたと言う。
では絶望的な抗戦を行う際、9割の死者が出たのであろうか。多分、戦争のイメージは自分もそうであるが、みな戦闘で死んだ、と言うイメージがある。戦争の終わりたった1年で200万人ほどが玉砕のように敵に突っ込んで言ったのであろうか?
本書を読み進めるとそのイメージは崩れ去る。終戦前1年間で死亡した兵士の9割、200万人ほどのうち、戦闘で亡くなったのは3割程度、あとの7割は自殺、病死、他殺、などである。
じゃぁ3割程度の兵士は健康的に戦ったのだろうか?それも怪しい。本書によると、例えば10ページでは、戦時中の兵士の歯について言及があり、兵士の7〜8割は虫歯や歯槽膿漏があったという。歯を磨く余裕さえなかったとのこと。歯を食いしばるって表現があるけど、戦闘時に歯が痛かったら十分な力など出せなかったろう。
兵士達は劣悪な環境のなか、目的の戦闘までもこぎつけず、自殺や他殺といった本来とは別の原因で死亡していると言うことである。
例えば自殺であるが、後尾収容班、落伍者捜索隊、である。後尾収容班は、退却の際、歩けない落伍者を最後尾で収容する班、ともイメージが取れるが、実際には、歩けない落伍者を最後尾で自決を勧告し強要すると言うもの。落伍者捜索隊も同じく落伍者を創作し、自決を強要すると言うもの。
また、よくドラマで見る、古参兵による下級兵へのいじめであるが、これも凄惨を極めたらいしい。故水木しげる氏も「ラバウル戦記」と言う本のなかでよく古参兵に殴られたと言う描写があるが、新参兵が殴られて、部隊の中で安全を確保できず、衰弱死していくのである。死亡したとしてもそれは病死や名誉ある戦死としてあつかわれるなど。
こういった現実について軍の上層部は認識していたのだろうか?ここでも日本軍のイメージは、「精神力だ」を連呼するだけで何もしなかったように感じるが、本書によると、先の歯の件に関しては認識していたようだが、何もできなかった(なにもしなかった)ようだ。
上等兵によるイジメに関しては、不適合者がそのような報いを受ける、それによって精神的に成長すると言った事だそうだ。それによって不適合者がいなくなると言う側面もあるとのこと。それにより自殺や他殺が起き、実際には問題にならず戦病死(戦闘で戦った者)として扱われる。どこの相撲部屋だよ
読んでるとね、だんだん腹がたってくるよ?終戦の時期になると日本兵たちは無駄死にだったのか否か?といった議論がよくみられるが、戦闘が目的とするなら(これも変な言い方だけど)大多数の兵士達は無駄死にだったと言う事だろう。戦闘までこぎつける事ができず、飢えと乾き、自殺や他殺により死んでいく。大事なはずの兵士が無策のため水をザルに汲もうとするように抜けていくように死んでいく。
そのほか、本書では直接の死の原因ではないが、装備や武器、医療など兵士を支える部分からの現実も書いている。本書を読むに、兵士の命は枯葉よりも軽いのである。よく言われるように日本は負けるべくして負けたと言うのがよくわかる。
イスラム教の論理、を読んだ。衝撃だ!
以前読んだ「イスラーム主義」と言う本ではイスラム原理主義などの過激な思想が取り沙汰されるがそれはイスラム教の一部である、と言うことはわかった。
http://arcanum.hatenablog.com/entry/2019/01/23/192950
その流れでこの本を読んだが、衝撃的だった。まず、西洋の論理にドップリつかってしまった日本人には価値観が全く異なるなぁと。正直その考えは理解できないし、容認もできない。(個人的な感覚であるけど)過激な思想はその一部であるどころか、それは容認されるものとして書かれている。
先のイスラーム主義、では過激化していく過程としてはまず、
- 国内でコーランの解釈で過激化
- 西洋による植民地化による西洋思想の流入
- 国内が西洋化したことによる迫害
- 国外から信者へのアピールによる過激化
と、歴史的な観点で書いていたが、本書ではイスラム教徒としてこの過激な行為はイスラム教の教えを実行するというこで批判はできない、容認される、と言うもの。その辺がクルアーン(コーラン)の中の一節などを引用し説明する。
今はキリスト教が世界のマジョリティであるが、2100年あたりにはイスラム教がマジョリティとなる、と言う統計もある。(本書にも記載があるが)そうするとこの本で書かれているようなイスラム教の考え方、理論もマジョリティとなっていくのだろう。
そのテストケースじゃないけど未来をいち早く見ることができるのが本書でも触れていたがインドネシアなのだろう。国内のイスラム教徒がマジョリティ化して政治、国内の法が整備されていく。その様子が伺える、日本も労働力として簡単に移民を語る感じがするけど、一歩間違えばこんな感じになるんだよねと。薄氷の上を歩く感じなのだろうが
日本人には異質すぎる考え方だなぁと思いながら読んでいた。
参考: